語学力に関する所感

企業に所属していると「英語が出来ないのはダメだ」的な言説をよく聞く。まぁそれは正しいんだけど、優先順位としては日本語力のほうが高い場合のほうが多いんじゃないかと思う。少し前なら、翻訳ソフトも微妙だったので、英語力がないと情報が取れなかったり英語の音声&映像作品を楽しめなかったりしたが、今はそんな時代でもないでしょう。じゃあ日本語を勉強する理由は何かというと、思考力を高めるところにあると思う。僕たち日本語ネイティブは、考えごとをしているとき頭の中に日本語を浮かべ、紙に日本語で記録していく。語彙力や文章表現力が高ければ高いほど、効率的に考えを記録できる。思いついた言葉が組み合わさって思考を遠くに飛ばし、どぴゅどぴゅと新しいアイデアが出てくる。これからの時代は、思考ツールとしての言語力がとても大事になるんじゃないかと思う。対話ツールとしての語学力の価値はむしろ落ちる気がする。対話ツールとしての語学力の価値は、日々のチーム内での雑談みたいに、人間性を分かり合ったり信頼感を高めたりするところが中心になると思う。なので、英語力を闇雲に鍛えるよりも、むしろ英語のリズム感とか音程に馴染んで違和感なく情熱的に話すことが大切だと思う。あと、相手の言っていることがわかる程度のリスニング力。一番大切なのは度胸。なんでもやってみるもんさ。知らんけど。

 

おしまい